最初に入った会社では純然たる営業アシスタントだった。何とまだ和文タイプ式の、ボードの漢字を拾うワープロの時代で「稟議書のお清書」を主な仕事にしている先輩も居た。コンピュータはフロアに2台しかなく月次決算のP/Lも手計算だった。計算が苦手でどうしても合わないので、終いに何回か計算した結果の多数決で提出したりした(経理につき返されたのは言うまでも無い)。
今の会社でも最初はファイリング・コピーの要員だったから、担当の仕事をしていても女だから(?)と無視されることがある。担当者同士だからと対等に応対している積りで居ると、突然侮辱されたかのように怒りだすオジサンも居る。気にしすぎるのはいけない。でも卑下しすぎてはいけない。よりによってこんな保守的な業界に入ったのも偶然、居座ったのも偶然なのだが、今頃短慮を嘆いてもこの歳で持病もあるし転職は無理。自分の周りから少しずつ変えて行くしかない。あちこちの部署で躓きだらけの案件が漸く終わりに近づいて来たので、少しだけ前向きになる。
それにしても冷房の効き過ぎでカーディガンを重ね着している同僚は何故いつまでもガマンしているのだろう。古いビルで効き方にムラがあるのは確かだが、回りの男性方は何も気付かないのだろうか?